どれも大切な感情である。
映画『インサイド・ヘッド』(脳の内側をオープンにすること)原題:Inside out (あべこべ、思春期の混乱した状態)を観た。
動画https://youtu.be/ucaR057Vjtw
2015年 映画『インサイド・ヘッド』ディズニー/ピクサー
喜びも悲しみも澱みなく、全ての感情を手放してゆくことの意味は何か。
プラスの感情もマイナスの感情もひとつひとつの出来事に自分が意味づけをしていることに過ぎなく、人間はその感情に振り回されてしまう。たとえ、良いと思える感情であっても、ずっととらわれるのは良くない。現実のあるがまま、ないがまま、そのままを受け取ればいいのだが、意味づけは感情をともなって固定観念を生み、※¹実相が見えなくなる。そして、思考や行動、可能性の領域を狭めることになる。
また、喜びに浸っていると心ここにあらず、行動が止まる。行動が止まれば得たい結果は得られない。結果が得られないと再び、否定的な感情が生まれる。
それほど、刹那刹那で、気持ちは移り変わっていく。言い換えれば、気持ちは当てにできないもの。
だから、感情の流れを自分でコントロールできるようにしたい。
その瞬間、瞬間の今を生きる。ニュートラルに保って、感覚を研ぎすませていると自分の心の声を聴くことができる。
常に感情を流すということは、まるで渓流のような川の流れに似ていて、消えては生まれ、また消える、泡沫(うたかた)のようで無限に遠く、未来まで時間的持続の際がない。
主人公のライリーは、ある思い出に悲しみと喜びが混じっていることに気付く。それは、ライリーがアイスホッケーの試合で負けて気を落としているところをみんなに励ましてもらったという記憶であった。
涙(悲しみ)によって、すべてを0(ゼロ)にすると、感覚が研ぎ澄まされる。とことん涙を流して、悲しみが底を打ったなら後は笑顔しかない。そんな気がする。
だから、悲しみ、君はとても大切なんだよ。
どの感情も生存のために必要で大切な感情。感情に良い悪いはない。
豊かな自然環境に浴して、感情に抗わず、あるがままの自分を受け入れる。ただ、感じて味わって受容すると楽になる。また、現象面の変化(出来事)と心の変化(感情、意味づけ)を書いて区別すると消える。
ところで、感情は出来事とともにやがて長期記憶(long-term memory)に運ばれるモノとそうでないものに選り分けられる。中でも大事な記憶(core memory)の大脳皮質の発生過程におけるでき方は、脳の内側から順に外側に神経細胞が積み上がっていく。
そして、歳をとるにつれていろんな経験が新しい皮質として幾重にも重なるとその厚い層が邪魔をして、古い皮質(本当の自分)にアクセスが難しくなる。
(以下は引用)
『大人になるにつれ、心の中に幾重にも薄い殻が重なって、本当の自分の心がわからなくなる。
物語ならば、普段だったら手の届かない殻の奥にある、柔らかいところを温めて溶かしてあげられる。手が届かない殻の奥にある、柔らかいところを温めるとそれがじゅわっと殻の外に出てくると、心が震えて解放されたり、涙が出たり、ということが起こる。』(引用)
脚本家 渡辺あや『物語がもたらす力』より
この「本当の自分」にアクセスするテクノロジーが※²真我開発講座である。
※¹実相/実際の有様。すべてのものの、生滅変化する仮のすがたの奥にある真実のすがた。(仏)
※²心の学校 創設者 佐藤康行氏が開発した深層心理にある「真我」(=本当の自分、愛そのもの)を引き出すアウトプット形式のセミナー