なかなか、ユニークな講義とフィールドワークをやっている
地球のしごと大學の読書会に参加した。
山梨県北杜市の森のピッコロようちえんの中島久美子さんを知ったのは
この地球のしごと大學だったし、
初めて、大地の再生の矢野智徳さんの活動と映画「杜人」を知り、
一緒に活動されていて海の環境破壊、磯焼けの再生をされている、
新井章吾さんと再会できたのも地球のしごと大學とのご縁である。
今回の課題図書は、編集工学研究所所長の故・松岡正剛氏の『日本文化の核心』であった。
日本人は自分たちのことを全く知らない、説明できない
というのは、今、”聖徳太子が遺してくれた王道學”を教えていただいている徳山暉純先生のお言葉である。
なので、サブタイトル「この国の”魅力”は本当に理解されているのだろうか?」に惹かれて参加を決めた。
その危機感が”まえがき”に記されている。
司馬遼太郎が「文藝春秋」に「この国のかたち」を連載しながら
日本はダメになるかもしれないと呟いていた。
と
実際に読んだ章は、第1講の「柱を立てる」と第15講の「経世在民」のみであることをメッセージに入れ、
順番が回ってきたので発言した。
今、”聖徳太子が遺してくれた王道學講座”を学んでおり、それでこの本に興味を持ちました。
王道學講座では、日本の歴史と神道は16,500年前の縄文時代に遡りるとあり、
その頃、長野県諏訪市や北陸地方では、巨木信仰があり、
これを伐採して環状木柱列をつくり死者をまつり、死神や神と交信した。
つまり、日本の神道は自然、八百万の神でありその起源は縄文時代にある。
(このように言えば良かったのだが、この最後の結論がぼやけてしまった。)
また、第15講では、
カレル・ヴァン・ウォルフレン(オランダ出身のジャーナリスト、政治学者)が
日本人は日本を説明したり解読したりするためのジャパン・コンセプトをちゃんと仕上げてきたのか、
日本人は説明責任を果たしていないと指摘した。
と記述されていることに注目していること、
本当の日本人は既に日本にはいない、
明治の祖父母から祖国のことを教えられた日系2世か、台湾に少しいるだけである。
と徳山先生はおっしゃっている。
日本が戦後GHQによる指導にもとづかざるをなかったこと。
それが「日本のシステム」に多大な影響を及ぼしてきただろう。
と筆者が語るとおり、教育も同様で日本人の精神性、例えばその強さや優しさが廃れる原因になった。
それは、いみじくもエミー賞史上最多18部門受賞したドラマ『SHOGUN 将軍』の受賞式で
真田広之主演・監督がスピーチで述べた”オーセンティック(本物さ)”である。
(書いて後、会話は日本語で英語の字幕、戦国時代の歴史考証、ディテールより真田広之のこだわりこそが日本人のオーセンティックさ、なのだろうと気づく。)この王道學を学ぶに当たって、”日本人をオーセンティック(本物)さと何か?”問い続けたい。
ところで、N.Yタイムズの「2024年に行くべき52カ所」のうち日本で唯一山口市が選ればた。
選んだ理由として、瑠璃光寺の裏山に地元の人たちによって集められたお地蔵さんに皆、手縫いの赤い帽子と着物が着せてあること。
この”日本人の優しさ”は、オーセンティックの1つだという。
その他にクリアファイルだったり、武道場で行われていた剣道だったりするのだが…
オーセンティックさとは、日本人の精神性、こころだと思う。
本書は、日本文化を過去から現在まで、ものや現象から心まで扱っているが
ジャパン・コンセプトとは、結局、日本人の精神性、心なのだと思う。
ここまで結論を展開すれば、最高の出来だった。
その精神性は、古くは神道、仏教、東洋思想に由来するものであると思う。
多くの外国人観光客が日本を魅力的に感じ訪れている。
それは、なぜなのか、残念ながら日本人は知らない。